サービスの小野田です!!
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車両は、2011年式 FLHTCU103
排気量の103ci(キュービックインチ)→110ci(キュービックインチ)へのボアアップ&ハイカム交換のカスタムの
作業依頼を頂きましたので、2部作に分けて紹介します!!!
それでは、1部作目は、S&Sの551カムを交換していきますよ~!
551というカムはハイカムと呼ばれていて、
この551という数字は、バルブリフト量の数値から来ています。
バルブリフト量は、バルブのストローク量(開く量)です!
(0.551のバルブリフト量の単位はインチなので
ミリに置き換えると約13.9ミリになります!
バルブの開く量が約13.9ミリ開くことになります!)
このバルブリフト量が変わることにより、
吸排気の量が変わってきます!
ここでカムを変えた際のメリット・デメリットを紹介していきます
メリット
ノーマルカムより混合気を燃焼室内に多く入れる事ができる為、より大きな爆発が生まれるので
パワーと加速性能がアップする。
爆発が大きくなるので、ノーマルよりも排気圧力が大きくなり、
マフラーからの排気音が大きくなり 音が図太くなる。
デメリット
一般的なハイカムは、2000回転以上にパワーを発揮するように設定されている為、
ストップ&ゴーを頻繁に行う街乗りだと最大限のメリットを引き出せないです!
メリットにも書きましたが、排気音が大きくなる為、人によっては、うるさく感じる事があります!
当たり前の話ですが、部品代、技術料、インジェクションチューニングの費用が掛かります!
ただ、受けられる恩恵はプライスレスですけどね!笑
まず初めに、カム交換とボアアップをする際に取り外しが必要なマフラー、エアークリーナー、ガソリンタンクを取外し
ていきます!
スロットルボディも取外して、(写真はまだ外れてません)
これで今回のボアアップやハイカム交換の作業をするうえで取外さなければ
いけないものを全て取り外し終えました~
今回は、カム交換を先にするので、カムカバーを取外しました
チェーンテンショナー、スプロケット、カムサポートプレート、
カムシャフトを取外していきます
黄色い丸がテンショナーの場所です!
青い矢印がカムサポートプレートで、赤い丸がチェーンテンショナーです!
チェーンテンショナーには、スプリング式と油圧式の2種類あります!
スプリング式
チェーンを一方的に強い力で押すので、
シュー部分が摩耗しやすくなります!
油圧式
油圧の作用によって、適正な力でチェーンを押してくれるので
スプリング式よりもシュー部分が摩耗しにくい!
チェーンテンショナーの薄茶色のチェーンの当たる部分がシューと呼ばれていて、この部分が摩耗しすぎていないか
をここでしっかりと確認していきます!
スプリング式も油圧式も交換時期として、一般的に10万kmと言われていますが、
10万kmになったら交換するのではなく、
そこに到達する前に点検や交換をする方が、オススメです!
万が一、走行中に、このシュー部分が粉砕して、破片がスプロケットのギアなどに、噛んでしまった場合、
回転中のクランクシャフトなどに無理な力がかかる事もありますが
シューの部分が破損すると言う事は チェーンがたるんでしまい
カムタイミングがずれてしまうので
場合によっては ピストンとバルブが 当たってしまい
エンジンに凄いダメージを与えてしまいます!
それらが原因で、走行中にエンジンが自分の意図しない時に止まるのは恐怖でしかないですよね。
なので、壊れる前に交換です!
テンショナーが、スプリング式から油圧式に仕様変更になったのがツインカム96以降(2007年式~)になりますので、
それ以前の車両に乗られている人は、スプリング式から油圧式に変えるのを
オススメします!(150馬力ぐらいまでなら チェーンテンショナー駆動でOKです)
奥にあるカムを支持している二つのベアリングを特殊工具を使用して取り外していきます!
ベアリングの取り外しが完了し、交換する新しいものと比較してみましょう!
僕のカム交換の作業のブログを見て頂いている方は、
お馴染みのニードルローラーベアリングです
見てのとおり、左側の新しいベアリングの方がローラーの数が増えていますよね!
このローラーの数が増えることによって強度と耐久性がアップした
ベアリングになります!
新しく、耐久性の高いベアリングを取付けていきます
取付が完了し、この記事の主役にあたるカムシャフトの交換です
交換するカムシャフトはこちら
S&S551カム
こちらのカムシャフトの通称名は「イージースタートカム」と言います!
このカムシャフトは、その言葉通りエンジンの始動をサポートをする役割を兼ね備えている
部品なんです!!
カムローブという機構によりエンジンの始動が軽快になります!
その理由は、
このカムローブによって最初のクランキング時にカム山以外のところで燃焼室内の圧力を抜くことにより、
抵抗を少なくしてピストンのストローク速度をスムーズにさせます!
それにより、ピストンスピードが上がり エンジンの始動がしやすいということになります!
この赤い丸で囲ったところがカムローブと呼ばれる機構です!
カム山とは、この赤矢印のとこです!
左がS&S551カム 右が純正ノーマルカム
左の方が、カム山高くなっている分、バルブの開く量も変わってくるということです!
エンジンが始動しやすくなるということにより、
他の部品にもメリットがあります!
それは、スターターモーターやバッテリーにも負担が
少なくなり、これらの部品の寿命を延ばすことができます!
機構について長く話してしまったので
作業に戻りますよ〜!
カムを取付ける時に
カムにはタイミングマークというものがあるのですが
しっかりと合わせて
カムサポートプレートに取付けて行きます
もし、カムタイミングのマークが大幅にずれていた場合は、
カムのタイミングがずれる=バルブのタイミングもずれる
ということにより、エンジンは掛かりません!
多少のズレていたとしても、エンジンは掛かりますが、ここを気にせず、組み付けてしまうと、バルブの開くタイミングがズレて、
エンジンの大きなダメージを与えてしまいます!
カムサポートプレートとスプロケットを規定のトルクで締付け終えて、
ひとまず作業は完了です!
次回は、【ボアアップ】を紹介していきますので、楽しみにしていてください!
それでは、このへんで失礼します!
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